ご挨拶

獨協医科大学埼玉医療センター小児科のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

当院は埼玉県越谷市に位置し、180万人が暮らす県東部地域の中核病院として、小児医療の最前線を担っています。救命救急センターを併設し、小児中核病院および地域周産期母子医療センターの指定を受け、新生児集中治療室(NICU)9床、回復治療室(GCU)12床を備えた高度な医療体制を整えています。救急医療輪番にも参加し、24時間体制での救急・入院受け入れを行っています。

当科は、アレルギー、膠原病、内分泌、神経、循環器、肝臓、腎臓、新生児、児童精神など幅広い専門外来を設置し、各分野の専門医が高い専門性と熱意をもって診療にあたっています。たとえば1型糖尿病の診療では、持続皮下インスリン注入療法(CSII)や持続血糖モニタリング(CGM)などの最新機器を導入し、患者さんとご家族に寄り添ったチーム医療を実践しています。

また、小児外科、小児泌尿器科、脳神経外科、整形外科など外科系診療科との密接な連携により、内科・外科を問わず多様な疾患に対して包括的な診療が可能です。新生児から思春期、そして成人領域への移行期まで、切れ目のない医療を提供することを大切にしています。

専攻医を目指す皆さんへ

当科では、皆さんが「患者中心の医療」と「専門性の深化」を両立できるよう、多彩な研修プログラムを整えています。初期段階では、幅広い小児疾患への対応力を養い、その後は希望に応じて各専門分野の診療・研究にも積極的に関わることができます。

指導医は小児科専門医に加え、内分泌代謝、アレルギー、膠原病、新生児、神経などのサブスペシャリストで構成されており、個別のキャリア相談にも対応しています。「まずはジェネラルな力をつけたい」「将来は大学院進学や留学も視野に入れている」など、多様な志向に応じた柔軟な研修が可能です。

教育面では、「教え合い、支え合う文化」を大切にしており、病棟・外来・カンファレンスでの活発な意見交換が日常的に行われています。失敗を恐れず、疑問を共有しながら共に成長できる、温かな学びの環境が整っています。

研究活動も積極的に行っており、臨床に根ざしたテーマが多数進行中です。動物実験を含めた基礎研究を行う設備も当院には整っており、幅広い研究活動が可能です。

最後に

小児科医療は、単に病気を診るだけでなく、子どもたちの未来を支える大切な営みです。長く関わる中で、その子らしい成長やご家族との信頼関係を築けることは、私たちの大きなやりがいです。私たちは、地域に根ざしつつ、常に一歩先を見据え、質の高い医療と教育を実践しています。当院で研修希望ある先生は、ぜひ一度、見学や実習にお越しください。皆さんとお会いできる日を、心より楽しみにしております。

2025年4月1日 

獨協医科大学埼玉医療センター小児科 主任教授    髙谷具純